弊社は創業90年というこの業界の中でも長い歴史を持っておりますが、現在はこの邦楽会には以前のような活気はございません。
また、和楽器は2004年頃から学校の音楽の必須科目となり、以前のような活気が戻ってくるのではと業界内では楽観視しておりましたが未だに限定的です。

どうすれば三味線や琴を始めてくれる人が増えるのか、どうすれば昔の活気を取り戻せるのか・・・
ある業者さんは「無料体験レッスンをすればいいのでは」や「学校などでの講習などを増やせばいいのでは」等さまざまな意見がありました。
いろいろな意見がある中で弊社の結論は「楽器が高すぎる」ということに至りました。
やはり三味線や琴を習いたくても楽器の購入がネックとなり断念してしまう方も多いのではないでしょうか?しかし、楽器の価格を下げることは容易なことではない・・・

弊社が価格を大幅に値下げをしたのはインターネット販売を開始してからですが、それまでには次のような経緯がございました。

通常、「客数が多い(売り足が早い)と利幅は低く(低価格)、売り足が遅いと、利益率は高く(高価格)」という原則があります。

弊社では以前は地元のみでの販売を行っておりましたので他店と同様、売り足が遅い分、利益率を高く設定し高価格にて三味線や琴を販売しておりました。
もちろん三味線や琴は伝統工芸品でもありますので、その価値は高いです。
しかし、「楽器が全国的に高すぎる」、これでは絶対に邦楽会は廃れていくと感じておりました。

弊社がインターネットでの販売を始めたのは2004年頃からになりますが、販売地域が全国に広がった為に多くのお客様からご利用いただくようになり、今までよりも利幅を大幅に低く設定することが出来るようになりました。お客様には本当に感謝の一言です。
今でも地元のみで営業している和楽器店は売り足が遅い分、以前と変わらず利益率を非常に高くしている為に高価格なのです。

ただ、利幅を大幅に低く設定出来るようになったとはいえ、ここまで価格を下げる必要はあるのかと考えた時期もありましたが、少しでも多くの方に和楽器に触れていただき、その良さを分かっていただきたい、そして次の世代にその良さを伝えていただきたい、そうすれば以前のような活気が戻ってくるかもしれない、そう考え思い切って大幅な値下げに踏み切りました。

「楽器が高くて始められない」、「教室の月謝が高くて続かない」という時代ではなく、以前よりも楽器が安く入手でき、入門書やDVDなどでいつでも簡単に独学でも始められる時代になったように思います。これもまた弊社をご利用いただいているお客様のお蔭なのです。

今では楽器だけでなく付属品なども低価格販売を行っていることで同業者からの批判も非常に多いのですが、弊社では全国の多くのお客様に少しでも喜んでいただけるよう日々努力し、邦楽会が以前のような活気を取り戻し、そして多くの方にその良さを分かっていただけるよう今後も低価格販売を続けて参ります。

そして邦楽会が少しでも以前のような活気を取り戻してくれれば幸いでございます。